【ケーキ屋の原価計算】ケーキが並ぶ棚にだって家賃払ってるんだから、売れ残りが一番高コストでしょ?

今回は、ケーキ屋さんを覗いてみましょう。その中でもアップルパイの原価に着目し、原価計算の基礎を学びます。

原価とは、人、モノ、設備等の消費をお金に換算したものでしたね。その発生形態によって分類すると、材料費・労務費・経費と言う3種類の基礎的な原価に分ける事が出来ます。また、製品の製造に要する原価を製造原価、製品の販売に要する原価を販売費、製造にも販売にも分けられない管理費(社長の給料等)を一般管理費と呼び、すべてを合計すると総原価。総原価に利益を加えれば、売価となります。

それでは、アップルパイをお店で初めて1ホール製作し、ショーケースに入れて2日後に販売された場合の原価はどのように考えるのでしょうか?

まずは製造原価です。23㎝のアップルパイを市販のレシピ通りに製作すると材料費は約1,300円。労務費は社員の時給を1,250円、材料の購入~片づけまでの時間を2時間とすれば2,500円。これに加えて経費の水道光熱費等が400円だとすると、製造原価は驚愕の4,200円!

製造後2日間ショーケースにあったという事は、その占拠していた部分の店舗家賃・光熱費等は2日分負担すべきですね。これは販売するために要した費用なので販売費です。ショーケースに1日(24時間)陳列すると100円の費用が発生すると仮定して販売費は48時間分の200円。本来なら社長のお給料も含めないといけませんが、ここまでの費用を合計すると総原価は4,400円!!ここに利益を20%乗せると売価は5,280円。高付加価値なアップルパイなら売れるかもしれません…。

よく原価計算というと製造原価計算の事と認識している方もいますが、総原価まで計算して初めて利益が出ているか分かります。製造原価は目に見えやすいので計算し易いかもしれませんが、目に見えないコストをいかに含めて考えるかが重要です!販売後のアフターフォローが発生する業種はそこも考慮するべきです。

特に保管コストは度外視してしまいがちですが、長く保管するほど原価増です。銀行の利息は増えたら嬉しいですが、これは全くの逆です。預金残高を確認するように原価も一目で確認出来ればそのリスクに気付くハズ。原価計算の基礎、重要性が理解頂けましたか?(文:和田仁支)

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名古屋の原価コンサルタント 和田仁支

Author:名古屋の原価コンサルタント 和田仁支
ブログタイトルにある“無双”とは、唯一無二という意味です。

企業も人も十人十色。全く同じ会社は世界に二つと存在しません。そして、御社の原価も全く同じものは存在しません。


まさに“原価”“無双”です。


そんな原価の計算・活用・管理に役立つ情報を私の感性でお送りします!!

<経歴>
高校生の回転寿司アルバイトで年間給与100万超。売れるネタと儲かるネタが違う事を知り、企業経営に興味を持ち税理士を目指す。会社組織を知ろうと新卒でトヨタ系上場企業に入社。税務を希望するも畑違いの「原価担当」となり、入社早々会社組織の理不尽さを体験。しかし、現地現物主義という理念が性に合い、1ヶ月の半分以上を現場に通い、人・モノ・設備の流れを原価に変える力を身に着ける。現在は名駅(柳橋市場の近く)にある税理士法人の一員として、中小企業経営者の支援をする傍ら原価コンサルタントとして執筆・研修・原価管理導入支援コンサルを行う。

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